さかな よくあるご質問  

Q30

指定商品「日本酒」で拒絶

質 問
  「日本酒」を指定商品として商標出願したところ、「指定商品『日本酒』は、その内容及び範囲を明確に指定したとは認められません」として拒絶理由通知が送られてきました。

 4年前にも「日本酒」を指定して別の商標を出願したのですが、そのときにはこのように拒絶されることはなく、問題なく登録されたので当惑しております。

 今回の出願だけ、どうしてこんな拒絶を受けたのでしょうか?

 また、今回の出願については 今後 どのように対応すれはよいのか教えて下さい。

 
回 答


 [回答の概要]
 
 以前は「日本酒」という指定が認められていました。

 その当時は「日本酒」は、「泡盛,合成清酒,焼酎,白酒,清酒,みりん」を含む商品とされていました。そのため前回の出願で、指定商品「日本酒」としても登録できたのです。


 ところが、「日本酒」の表記は、国税庁長官により「国内産米を原料とし、国内で製造された清酒」についての地理的表示として平成27年12月25日に指定されました。そのため、それ以外の商品について「日本酒」と表示することができなくなりました。

(「外国産の清酒」や、「輸入米で作った清酒」などにが市場に出てきて、そのような清酒も「日本酒」とするのは好ましくないためだと思います。「フランスのシャンパーニュ地方特産のスパークリングワイン」しか「シャンパン」と呼べないのと似た話ですね。)


 そのため、現在の商標出願の審査では指定商品「日本酒」とすると、今回のように「指定商品『日本酒』は、その内容及び範囲を明確に指定したとは認められません」として拒絶されることとなります。



 対応としては「日本酒」という指定が認められないのですから、下記のように補正することが考えられます。

(1)「日本酒」を、「泡盛,合成清酒,焼酎,白酒,清酒,みりん」か、 その中の商品(例えば「清酒」)に補正する。

(2)「日本酒」を、「国内産米を原料とし、国内で製造された清酒」 に補正する。


 詳しいことは 特許庁のサイト
 https://www.jpo.go.jp/seido/shohyo/seido/bunrui/nihonshu.html
 を ご覧下さい。



[その他]

 指定商品「日本酒」以外でも、指定商品・指定役務に「日本酒」の文字を含む場合は、同様に扱われるので注意して下さい。

 例えば指定商品が「日本酒を使用した菓子」では拒絶されてしまうので「清酒を使用した菓子」にするなど考慮する必要があります。


                                (2017.6.9)


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