企業の特許部に勤務していたとき、特許庁に私一人で出向いて審査官と面談する機会が有りました。当時は公務員の 「賄賂」等がよく話題になっていたような時期で、特許庁も 出願人からの贈り物は受け取らない方針が明確に示していました。(今もそうだと思います。)

 しかしながら、私がいくら説明しても 上司は「手ぶらでは失礼だろう。手土産として菓子でも買って持っていけ」と言ってきかず、しかたなく京都駅前の観光デパートで2000円くらいの菓子を買って持っていきました。

 特許庁の審査官の方にお会いして、菓子を受け取って欲しい旨説明しましたが、当然「受け取れない」とのこと。それで持っていった菓子は持って帰ることになりました。面談が終わって東京から京都に帰るとき、手に菓子を持っている自分が何故かとてもマヌケに感じられました。
 しかも翌日 上司に「なぜ渡してこないんだ」叱られて、なんとなく理不尽を感じた記憶があります。


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