 |
わかっちゃう！ 知的財産用語 特許，商標，著作権 等に関する用語辞典 |
|
| ［ハウスマーク］ |
ハウスマークとは、 営業標識として使用される社標のことです。 (1) 企業は営業活動をする上で、自らを示すために営業標識を使います。 お客さんからすれば、同じ営業標識を使っているのは同じ会社だとわかります。つまり、営業標識は営業の同一性を示すことができます。 その営業標識して用いられるマークがハウスマークです。 例えば、ソニー株式会社の「ＳＯＮＹ」や、トヨタ自動車株式会社の「ＴＯＹＯＴＡ」等をイメージしていただくとわかりやすいと思います。 (2) ハウスマークは商号（会社名）の一部をロゴ化したものが多いですが、図形や絵と組み合わされていることも有ります。 また、会社名ではなく、創業者の名前や、企業理念などをもとにして作られたハウスマークもあります。 (3) ハウスマークは商品のパッケージに表示される他、その会社の看板，広告，カタログ，パンフレット，インターネットの企業ホームページ，封筒，従業員の名刺，社章 等に広く使用されます。 ハウスマークはお客さんの目に触れる機会が多いので、「正式な会社名は知らなくてもハウスマークは知っている」ということも多いです。 (4) 長年良い製品やサービスを提供して実績ができると、ハウスマークには信用が蓄積されていきます。 昔の「商人（あきんど）」は「暖簾（のれん）」や「看板」をとても大切にしましたが、それは暖簾や看板に業務上の信用が蓄積されているからです。店の信用を損なうようなことを「暖簾に傷がつく」なんていいますね。その意味では「ハウスマークは現代の暖簾」とも言えると思います。 他人にハウスマークを勝手に使用されると、せっかく蓄積された業務上の信用を損ないますので、そんなことにならないようにハウスマークは商標登録しておくことが望ましいです。 (5) 企業が大きな不祥事を起こした場合、その企業の信用は大きく下落してし まいます。それに伴って、ハウスマークにも悪いイメージが付いてしまいます。 そのため、大きな不祥事を起こした企業は、「汚れたハウスマーク」を捨てて、新しいハウスマークに変更することがあります。 新しいハウスマークに変更するということは、そのマークに新たに信用を築いていかなくてはならないので大変です。それでも今までのハウスマークのイメージ回復を図るよりも、新しいハウスマークに変更する方が立ち直るのが容易と考えているのだと思います。 ☆ ☆ ［関連事項と経験談］ (1) トヨタ自動車株式会社の「カローラ」は販売台数が多く有名ですが、この「カローラ」には、セダンタイプの「カローラ アクシオ」、ワゴンタイプの「カローラ フィールダー」、ハッチバックタイプの「カローラ スパシオ」が有ります。 このような場合、「アクシオ」，「フィールダー」などの個別の商品名は「ペットネーム」と呼ばれ、シリーズ又はカテゴリーを表す「カローラ」のような名称は「ファミリーネーム」と呼ばれます。 （余談） 以前は「カローラ ランクス」という若者向けの車もありましたが、カローラのファミリーから独立して全く別の名前になったようです。若者をターゲットにするのに、今の「カローラ」のイメージと会わなかったのかもしれませんね（私の勝手な想像ですが・・。） (2)昔、私が勤務していた会社のハウスマークは「ＧＳ」でした。会社名とは関係のないマークです。他の会社の人からも「ＧＳさん」と呼ばれていました（会社名よりハウスマークの方が格段に有名だったからです）。 就職の面接の際には人事担当者から「当社のマークであるＧＳとは何の意味か知っていますか？」と聞かれました。 私は「ＧＳ」が創業者である島津源蔵（島津製作所の創業者でもあります）のイニシャルであることを知っていましたが、同期入社で「ガソリンスタンド」と答えて笑われた奴がいました。まあ、ガソリンスタンドで売っている商品を作っていた会社なので気持ちはわかるのですが・・・・。 (3) １８年くらい前に、ＣＩ（コーポレートアイデンティティ）で「ハウスマーク」を変更することが流行しました。 そのときは、ロゴデザイナー，特許事務所，印刷屋，看板屋などは、儲かったでしょうね。 |
 わかっちゃう！ 知的財産用語のトップに戻る |
| メルマガ（２誌） 好評発行中 |
わかっちゃう！ 知的財産用語 (マガジンID：0000098536)
メールマガジン登録 ★ ★ ★
「商標・サービスマーク」 ど〜んと来い！ (マガジンID：0000117418)
メールマガジン登録
Powered by
 西川特許事務所のトップページに戻る |
遠方からの商標登録出願（商標申請）、意匠出願のご依頼も承っております。
| 西川特許事務所（オフィスニシカワ） 所長 弁理士 西川 幸慶 住所 兵庫県西宮市東山台３丁目９−１７ 電話 0797-61-1841 ＦＡＸ 0797-61-1821 Ｅメール pat@jpat.net |
ご意見等 ございましたら こちらまで どうぞ。