「わかっちゃう! 知的財産用語 (特許,商標などの用語解説)」

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秘密意匠制度 (ひみついしょうせいど)



秘密意匠制度とは、

 出願人の希望により、意匠登録になった後も 3年以内の期間 登録になった意匠の内容を公開せずに秘密の状態を保つことができる制度です。


(1) 意匠登録を受けるためには、意匠登録出願をします。

 審査を経て登録になれば、意匠公報に 意匠の内容が掲載されます。

 つまり、意匠公報を見れば、どのような意匠が登録になったのかを誰でも知ることができます。


(2) しかしながら、意匠権者にとっては、登録を受けた意匠に関する新製品を発表又は発売するまで意匠を秘密にしておきたいこともあります。


 そこで、意匠法では秘密意匠の制度を設け、出願人が希望する場合は登録後もしばらくの間、意匠を秘密にしておくことができるようにしています。



(3) 秘密意匠制度を利用したい場合は、その請求を行います。


 この秘密の請求は、「出願と同時」又は「登録料の納付と同時」に行うことができます。

(但し、法改正の関係で、2007年3月31日以前にされた出願については「出願と同時」のみ請求できます。)


 請求には所定の書面が必要であり、その書面に 秘密を請求できる期間を記載します。
 秘密を請求できる期間は 登録の日から「最大3年間」です。


 また、出願や登録の費用とは別に、秘密のための手数料を納付する必要があります。



(4) 秘密が請求されている意匠については、意匠公報には出願人の氏名や出願番号などの形式的な事項のみが掲載されます。

 そして秘密期間が経過した後に、意匠が公報に掲載されます。


               ☆              ☆


[関連事項と経験談]


(1)
 意匠登録出願人又は意匠権者は、秘密にすることを請求した期間の延長又は短縮を請求することができます。


 発売時期が変更になった場合などを考慮しているのでしょう。
 但し、登録日から3年を越えることはできません。



(2)
 秘密期間中であっても、所定の場合は特許庁長官が その意匠を意匠権者以外に示すことがあります。

 細かな説明はしませんが、どのような場合なのか興味がある方は「意匠法第14条第4項」を見てください。


(3)
 秘密期間中に意匠権の侵害があった場合でも、意匠権者は 意 匠内容を示した所定の警告をした後でなければ差止請求をすることができません。


 侵害している人が登録された意匠の内容を知らないと考えられるので、いきなり権利行使できるとするのは不合理だからです。



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