「わかっちゃう! 知的財産用語 (特許,商標などの用語解説)」

さかな  わかっちゃう  知的財産用語
特許,商標,著作権 等に関する用語辞典 
さかな


PATOLIS(パトリス)

  
  PATOLIS とは、

 日本で最初の特許情報オンライン検索システムの名前です。


(1)
 「PATOLIS」は、1978年に財団法人日本特許情報センターにより、日本で最初のオンライン特許情報検索サービスとして運営開始されました。


 1985年に財団法人日本特許情報センターと社団法人発明協会の特許情報サービス部門が統合されて日本特許情報機構(JAPIO:ジャピオ)となりました。

 そして「PATOLIS」の運用も日本特許情報機構が行っていました。


 2001年に株式会社パトリスが営業譲渡を受けて「PATOLIS」を運営するするようになりました。つまり民営化されたわけです。


 参照)営業譲渡について



(2)
 株式会社パトリスは、2009年7月17日、民事再生手続開始の申立てを行ったことを発表しました。大きな負債があるようです。


 将来的なことはわかりませんが、「PATOLIS」のサービスは今のところ従来通り利用できるそうです。(2009.7.27現在)


 詳しいことは株式会社パトリスのサイト を ご覧下さい。



                ☆              ☆

[関連事項と経験談]


(1)
 「PATOLIS」というと、いろいろなことが思い出されます。

 私が、初めて企業の知財部で使ったときは、まだモデムが普及しておらず、「音響カプラー」という装置に受話器をセットして使っていました。

(受話器から「ピー、ガー、ピー・・・・」という音が聞こえました。)


 下手な検索をするとまともな検索結果が得られないのに、高額の利用料金がかかるので事前に検索式を十分に検討して、緊張しながら端末操作したことを思い出します。



(2)
 昔は「特許検索データベース」といえば直ちに「PATOLIS」を連想するほど利用されていました。


 しかしながら、近年では無料で利用できる特許電子図書館(IPDL)のサービスが拡大されて使いやすくなっています。


 また、競合する他社の特許検索システムも登場しています。更には特許庁から提供される電子情報を使ってユーザが社内で独自の特許データベースを作ることもあります。


 そのような事情もあって、「PATOLIS」は昔に比べて利用が減り、収益も少なくなっていたのかもしれませんね。



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