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ゾッキ本 |
ゾッキ本とは、 再販制度から外れて、定価より安い販売価格で売られている本や雑誌のことです。 「バーゲンブック」,「新古本」,「非再販本」,「赤本」,「特価本」,「自由価格本」などと呼ばれることもあります。 (1) 日本では書籍や雑誌の販売について「再販制度(再販売価格維持)」があり、定価販売が義務づけられています。 割引販売することが禁止されているので、同じ本は、どの書店でも同じ値段で販売されています。 ただし、一度人手にわたった「古本」には再販制度の適用がないので、古本屋は 自分の考えて 好きな値段を付けて販売することができます。 (2) 書店で売れなかった本は、出版社に返品されます。 返品された本は出版社の在庫となりますが、いつまでも売れそうにない在庫を抱えているわけにいきません。そこで、売れない本は原則として廃棄されることになります。 しかし少しでもお金にするために廃棄せずに捨て値で安く販売することもあります。その際には、再販制度の対象外となる「ゾッキ本」として販売されます。 再販制度の適用外とするために新品の本に印をつけることによって新品ではないようにします。印としては、本の小口に「赤い線」が引かれることや、スタンプが押されることが多いようです。 この赤い線は「ゾッキ線」と呼ばれますが、ゾッキ本が「赤本」とも呼ばれるのは赤い線が引かれているためでしょう。 新品ではないことになるので、再販制度を前提とした流通とは別の流通経路で販売されます。ゾッキ本を買い取った書店や古本屋は自由に価格をつけて販売することができます。 書店では新品と区別してワゴンセールのように販売することが多いようです。 (3) 倒産した出版社の本が、ゾッキ本として流通することもあるようです。 ☆ ☆ [関連事項と経験談] (1) 先日、通販書店で「バーゲンブックです。」と書かれて通常の販売価格より安く売られている本がありました。 10年ほど前に出版された「中国のカメラ事情」のようなマニアックな本だったのですが、テーマ的にあまり売れずに、返品が多かったのかもしれません。 安かったのと、バーゲンブックに興味があったので、買ってみました。 届いた本を見ると、下の小口にサインペンのようなもので赤い「ゾッキ線」がひかれていました。 (2) ゾッキ本は、新品ではないものとして扱われますが、ゾッキ線が引かれている以外は実質的に新品なので、きれいで読むのに問題はありません。 店によっては紙やすりでゾッキ線を目立たないように削って売っていることもあるそうです。 (3) ゾッキ本をたくさん流通させてしまうと、出版社や著者のイメージが落ちてしまうと思います。 本好きとしては新品同様のきれいな本が格安で読めるのはありがたいですが、出版社や著者のことを考えると申し訳ないような複雑な気分になります。 |
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