さかな  わかっちゃう  知的財産用語
特許,商標,著作権 等に関する用語辞典 
さかな


特許印紙(とっきょいんし)


 特許印紙とは、


 特許庁に各種料金を納付するときに使う印紙です。


 一見、収入印紙と似ていますが使い方は全然違うので間違えないように注意してくださいね。


 大昔は、特許庁に納付する料金も収入印紙だったそうです。でも、特許庁に納める料金は税金ではないので、収入印紙とは異なる特許印紙を作ったと聞いています。

 実際のところ、特許庁は官庁の中でも収益が特に大きいらしいので、他の官庁とは別の独立採算にした方が色々と都合が良かったのだろうと思います。

 使う際には収入印紙と異なり、割り印は「してはいけない」ことになっています。

 特許印紙は収入印紙と同様に単色刷で切手くらいの大きさですが、透かしが入っています。

 額面は1枚10万円のものまであります。買うときは「こんな小さな紙切れに10万円の値打ちがあるんだー」と感心すると共に、無くしてしまわないか心配になります。


 特許印紙は全国の大きな郵便局で販売しています。小さな郵便局に行くと局員さん(局長さんも!)は特許印紙の存在すら知らないことが有ります。私は田舎に住んでいるので、遠く離れた郵便局に車で買いに行っています。


 比較的大きな局でも、受付で長い時間待たされたり(奥の金庫に取りに行ってるようです)、欲しい額面の印紙が欲しいだけ無いことも有ります。
 50万円分買いに行って、「1,000円印紙しか無いですが、いいですかー」と言われて気が抜けたこともあります。(買うのは良いけど、500枚も貼るのは大変!結局このときは10万円印紙を取り寄せてもらい、1週間程度で入手できました。)事前に電話で頼んでおくと良いと思います。


 紙で出願していた頃は、願書や登録料納付書に特許印紙を貼り付けていました。最近では電話回線を使ったオンライン手続きになり、特許印紙をオンラインで特許庁に送ることはできません。そこで、予納という制度が有ります。予め特許印紙を買って、特許庁に送って自分の予納口座に預けておくのです。


 そして、料金が必要な手続きをすると、予納口座から料金分が引き落とされる仕組みです。早く言えば、銀行口座のようなものですが、特許庁に預けるのは現金ではなく、あくまで特許印紙であるというのが不便なところです。(官庁が現金を預かるのは問題が有るのだそうです。)



[経験談]

 昔は特許印紙を貼りすぎると、貼りすぎた分を剥がして返してくれたそうです。そのため、大きな額の印紙を貼らずに、小さな額の印紙を何枚も貼って欲しいと特許庁から要望が有ったそうです。

 今は、特許印紙を剥がして返すようなことは無いですし、そもそも予納制度ですので、額の小さな特許印紙を使う機会は少なくなってきました。私が買うのも殆ど10万円印紙です。



 昔、会社の特許部門にいた頃に、特許印紙を2,000万円分(!) 買いに行かされたことがありました。行きはずっしり重い札束を抱えて郵便局に行き、帰りは小さな封筒に入った軽い 特許印紙を持って帰りました。何故か損をした気になりました。(それ以前に ちゃんと買ってこられてホッとしましたが・・・)


 各額面の印紙は、パッと見たところ少し色と大きさが違うだけですので、慣れないと額面を判断しにくいです。昔、郵便局で1万円印紙と10万円印紙を間違えられかけたことがあります。買うときには注意してくださいね。




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