さかな  わかっちゃう  知的財産用語
特許,商標,著作権 等に関する用語辞典 
さかな


クライアント


 クライアントとは、


(意味 その1)

  「依頼人(client)」、つまり「顧客」のことです。
 なぜ、そんな呼び方をしているのかは知りませんが、多くの特許事務所ではそのように呼んでいます。


 特許事務所だけでなく、法律事務所,会計事務所や広告業界等でもお客様のことを「クライアント」と呼んでいるようです。又、顧客全般ではなく「顧問先」のみをクライアントと呼んでいる事務所も有るようです。


 ちなみに手元の英和辞典で調べると、ラテン語の「追随者」という意味の言葉を語源とする言葉で、「依頼人」以外にも「患者」,「得意客」,「社会福祉事業の世話を受ける人」,「従属国」等の意味があるとのことです。なんとなく「他者に依存する者」というイメージが感じられますね。


 私が以前勤務していた特許事務所でも「クライアント」と呼んでいましたが、馴染めませんでした。妙に気取っている(関西で言う「ええかっこしー」)みたいですし、なんとなくお客様を上から見ているような感じがするので個人的には好きになれない言葉です。


 クライアントという言葉を「特に大切なお客様」という気持ちで使っている事務所もあります。

(上記は、あくまで個人的な主観にすぎませんので、この言葉が好きな方は怒らないでくださいね)




(意味 その2)

 コンピュータ関係や、いわゆるビジネスモデル特許等においては、ネットワークを利用してサービスの「提供を受ける側」のコンピュータ等を「クライアント」と呼んでいます。

 ちなみにサービスを提供する側は「サーバ」と呼ばれます。 詳しくはコンピュータ関係の用語集でも見られると良いと思います。


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 [関連事項と経験談]

(1) 私の事務所では各種手続きや相談等のお仕事をご依頼いただく方を「クライアント」と呼ばずに「お客様」と呼んでいます。

 「お客さま」というと「お客様は神様です」みたいな「顧客が絶対偉い」とする体質を連想されるかもしれませんが、私は「サービスを提供する側と受ける側は対等である」と考えています。ですからお客様に対して偉そうにしたり、へりくだったりせず、対等に仕事を進めます。

 その上で、サービスの提供(仕事)を通して「特許事務所」と「お客様」の双方がハッピーになれれば良いですね。


(2) 特許事務所の事務所案内で 「大手の一流クライアントより高い信頼を得ております」 みたいな紹介文を時々見かけますが、このような紹介文を見ると悲しくなってしまいます。

 「大手が良い」という昔からのシンプルな価値観は、未だ健在なのですね。

 又、お客様をあえて「一流」と「二流以下」に分ける判断基準が何なのか聞いてみたい気もしますが、もし「売上げ高」とか「株価」,「知名度」,「特許件数」みたいな答えが返ってきたら本当に怖いので聞けません(^_^;)。





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