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サービスマーク |
サービスマークとは、 サービス業者が、提供するサービス(役務)に使用するマークや名称のことです。 例えば、銀行,レストラン,ホテル,運送業,学習塾,ボーリング場 等のマークや名前がこれにあたります。 宅配サービス会社の「ネコ」のマークをイメージしていただけるとわかりやすいと思います。(余談ですが、「宅急便」というのは「ネコ」マークの会社の登録商標です。) サービスマークは商標法により保護されます。つまりサービスマーク(「役務商標」と呼ばれることもあります)も商標であり、商品に使用される商標(「商品商標」と呼ぶこともあります)と同様に商標登録出願して商標登録を受けることができます。 商標登録出願する際には願書に商標を使用する商品・役務の区分を記載する必要があります。この商品・役務区分については商標法施行規則に定められていますが、第1類〜第34類までが商品についての区分、第35類〜第45類までがサービス(役務)についての区分となります。 したがって、サービスマークについて商標登録出願する場合は第35類〜第45類までの区分を指定する必要があります。 * * [関連事項と経験談] (1) 平成4年に商標法改正により商標法でサービスマークを保護できるようになりました。 それ以前の商標法では「商品」に使用するマークや名称は保護していましたが、サービスマークは保護対象としていませんでした。そのため、サービス業者は苦労して、関連する「商品」について商標登録を受けるなどして間接的に会社のマークや名称を保護しようと涙ぐましい努力をしていました。 例えば宅配サービス業者でしたら「宅配」というサービスについて商標権が取れなかったので、「ダンボール箱」という宅配サービスに使用する商品(確かに梱包用の箱を売ってはいますね)について商標権を取ったりしていました。 レストランも「飲食物の提供」というサービスについては権利が取れなかったので「弁当」という商品について商標権を取ったりしていました。(慣れないと変な感じがするかもしれませんが、同じレストランを利用したとしても、レストラン内で食べる場合と、お持ち帰りとして購入する場合とでは、食べ物の中身が同じでも扱いが異なります。前者は「サービス」の提供、後者は「商品」の販売となります。) 又、裁判を起こす際には「不正競争防止法」の違反であるとして訴えることが一般的でした。 (2) 私が弁理士試験に合格したのは、商標法によるサービスマークの保護が始まった平成4年でした。試験範囲が広くなり「たまらんな〜」と思いながら勉強した思い出が有ります。 |
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