さかな  わかっちゃう  知的財産用語
特許,商標,著作権 等に関する用語辞典 
さかな


知財協(ちざいきょう)


 知財協とは、


 「日本知的財産協会」のことです。民間の企業を会員とする知的財産に関する団体です。


 昔は「日本特許協会」という名前でしたが、平成6年頃に改称されました。(余談ですが、この当時の流行で、多くの企業の「特許部」も「知的財産部」という名前に改称されました。)



 会の目的は

 「知的財産に関する諸制度の適正な活用および改善を図り、もって会員の経営に資するとともに、技術の進歩および産業の発展に寄与すること」  だそうです。

 会員の大多数が大企業であり、官庁(もちろん特許庁も含みます)や団体に対する発言力もとても大きいです。


 たくさんの部会で知的財産についての色々な討議をされ、会として官庁等に意見を述べたりされているそうです。

 又、会員企業の従業員向けに知的財産に関する各種研修会を行っており、私も企業に勤務していた時にお世話になりました。

 詳しい活動内容は知らないので、興味のある方は協会の事務局に直接お問い合せください。



 特許法の改正をするに際しても、知財協から出される意見が法改正の内容に大きく影響するのだそうです。

 あくまで主観ですが、知財協から出される意見は「大企業の利益」を前提にした意見であるように思えることがあります。メンバー構成の関係で必然的にそうなってしまうのかもしれません。

 まあ 会の大きな目的が「会員の経営に資する」ことですので、「民間の代表」ではなく、「会員(大企業)の利益を守る団体」と考えるべきなのでしょうね。


 個人的には広く民間の意見が反映される団体、つまり小企業や個人の意見も反映されるような団体があればいいのになーと思います。
 (怖いのでこれ以上は書けません。)


           *                       *

 [関連事項と経験談]

(1) 私も昔は知財協(当時は特許協会)の会員企業に勤務していました。上記のように研修にはお世話になりました。普段は話しできないような有名な先生にも教えていただけました。他の大企業の知的財産担当者とも話しができて楽しかったです。


 研修に何回も通うと、知的財産担当者に共通した独特の「臭い」というか「波長」というか「雰囲気」がわかるようになります。特許事務所の方にも共通した「臭い」が有ります。


 電車に載っていても、「あれっ、特許屋(知的財産部員又は特許事務所関係者)の臭いがするなー」と思って周りを見ると、斜め向かいに座っている人が特許公報や特許関係の本を読んでいたり、知り合いの知的財産部員が同じ車両に載っていたりしたことが何回もあります。不思議ですね。 特許庁主催の法改正説明会にいくと大きな会場がその臭いで充満しているので、いつも気分が悪くなります。(考えたくないですが、私も同じ臭いを発散させているのかな〜。)



(2) 会員企業は協会の大きな力を利用できるメリットはありますが、特許庁からの協力要請も受けやすく、面倒なこともあります。


 例えば、特許権が登録されると特許権者に「特許証」を付与することが特許法に定められており、通常なら登録されてしばらくとすると「菊の御紋」の入った「特許証」が送られてきます。でも、知財協の会員企業に対してはこの「特許証」は送られてきません。

 企業にいた頃、不思議に思って上司に尋ねたところ、特許庁から「手間を省くために会員企業には特許証は送らないことするので協力して欲しい」という要請があったので貰えないとのことでした。

 又、審査官の研修受け入れ要請(若手の審査官に会社に来ていただいてお勉強していただきます)、いわゆる「**下り」についての受け入れ要請、特許出願の取り下げの要請(「審査の手間を省きたいので出願の**%を目処にして出願を取り下げて欲しい。」と要請されます)等、厄介な要請もあって困った記憶が有ります。





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