特許事務所を選ぼう
特許事務所はサービス業です。それが大前提。
サービス業である飲食店を利用するときは、お店を選びますよね。
特許事務所も同じくサービス業ですから、同様に自分の利用したい店(事務所)を利用すればよいのです。
余談ですが、弁理士に限らず「士業」ではそれを理解していない「先生」もおられるようで、驚かされることがあります。 「我々 士業は 侍 だから、普通の職業とは違う」 とかおっしゃ偉い先生もおられるようですが、私には理解できません。 「プロフェッショナルとして責任を持って仕事をする」ということならその通りですが、そんなことは士業に限ったことではありませんよね。
さて、飲食店を利用するときは皆さんはどのように店を選びますか?
「店が近い」、「店の雰囲気がいい」、「店長が感じの良い人」等色々な判断基準がありますが、最も基本的な基準は
「旨い、速い、安い」 だと思います。
この基準は同じサービス業として特許事務所にも当てはめることができます。
(a)旨い(高品質)
一番大切なことですが、料理と異なり、結果が直ぐに出ないので判断は難しいですね。
次の「弁理士を選ぼう」のコーナーを参考にしてください。
公告率(登録率)は参考にしても良いですが、重視する必要はありません。特許になるか否かは発明の
内容が第一であり、良い発明を受認すれば登録される発明が多くなるのは当たり前です。
それに、登録されたと言っても限定をいっぱい付けて極めて狭い範囲で権利化できても意味がないことが多いです。
また、権利化困難を承知の上で依頼されて、防衛的、宣伝広告的に出願することもあります。
(b)速い(処理速度)
先願主義下、時間は大切です。
依頼するときは納期を決めておくと良いでしょう。急ぎの依頼が入って後回しにされることもあります。
お得意さんの依頼を優先することもあります。
もし連絡もなく、納期に納入しないような不誠実、又は信頼性が低い事務所があるとすれば、そのような事務所は使うべきではないと思います。
只、全てのお客さんが急いでいますので、先に依頼されているお客さんより先に処理してもらうのは難しいでしょう。あたりまえですが・・・。
特に急ぎの場合の特急料金の支払い等を条件に交渉すると良いのではないかと思います。
(c)安い(値段)
もしサービスの内容が同じなら安い方が良いのは当然ですね。
以前は特許事務所がよりどころとする標準額が存在し、多くの事務所はこれを基準としていましたが、今は無くなりました。。
発明内容により原稿作成にかかる労力や時間が異なるので、それによって値段が変わるのは当然です。 具体的な値段は交渉次第です。
最初に依頼されるときは必ずだいたいの見積もりを出してもらいましょう。納得いかなければ他の事務所に見積
しても良いと思います。
しかし「安かろう、悪かろう」では意味がないので、上記の「旨い、速い」を考慮した上で総合的に
判断しましょう。
お得意さま割引、顧問割引等も交渉の余地あると思います。
権利化できた際に成功報酬(謝金)を要求する事務所も多いので、依頼の際に成功報酬の要否についても確認しておきましょう。
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