わかっちゃう! 知的財産用語 特許,商標,著作権 等に関する用語辞典 |
整理番号 (せいりばんごう) |
整理番号とは、 出願などの手続きをする際に提出書類(願書など)に書いておく、整理のための番号です。 (1) 整理番号としては、「ローマ字(大文字)」と「アラビア数字」と「−」が利用できます。 これらは単独で使っても良いですし、任意に組み合わせて使うこともできます。 但し、文字数は「10字以下」となるようにしてください。 番号の付け方は出願人の任意ですから、上記の条件内で出願人が好きに決めれば良いです。さほど深刻に考える必要はありません。 (2) 只、せっかく整理(管理)しやすいように記載する整理番号なのですから、でたらめに付けずに「自分が」管理しやすい番号にすると良いでしょう。 例えば、出願した順に「001」,「002」のように付けていくと、整理番号を見るだけで出願した順が直ぐわかりますね。 この場合、将来的に出願数が1000件以上になりそうなら4桁にして「0001」,「0002」のようにすれば良いです。 又、整理番号を見るだけで出願の種類も判断したいのなら、特許については「P001」,「P002」・・・、商標については「T001」,「T−002」・・・のような整理番号にするのも良いでしょう。 その他、必要なら管理部門,担当者,発明者などがわかるような番号にしても良いです。 (例: 「KENQ−001」,「TANAKA01」,「KYOTO−2」) 特許事務所の場合でしたら、複数のお客様がおられるので顧客毎に整理番号を付けるようなことも有ります。 (3) 特許庁は出願中の書類(というか電子情報)は出願番号を基準として管理していますので、整理番号は出願番号に比べればそれほど重要な番号ではないです。 感覚としては「特許庁のため」というより「出願人が自分の出願を管理するため」の番号と考えても良いと思います。 (4) 整理番号は同時に2以上の出願をしたときに役に立ちます。 例えば商標登録出願を同時に2件した場合、特許庁からはこれらの出願について2件分の出願番号が送られてきます。 でも整理番号が無いと、どちらの出願がどちらの出願番号に対応するのかわからなくなってしまいます。 でも整理番号が付いているので 整理番号「T001」 商願2004−123456 整理番号「T002」 商願2004−123457 のように出願番号が通知され、出願と出願番号の対応がハッキリします。 そういう意味では、複数件同時に出願するときは必ず別の整理番号になるようにしてください。 (同じ整理番号だと、どちらがどちらかわからないので) (5) 2件以上同時に手続きする場合以外でも、整理番号を自分の出願の管理に役立てるために出願毎に別々の整理番号とされることをお勧めします。 別の出願を同じ整理番号にしていると、探すときに間違うことや混乱することもありますので注意しましょう。 * * [関連事項と経験談] (1) 「整理番号」って、業界ではあまり話題にもされないのですが、たまたま「整理番号ってどう決めたらいいの?」というご相談をいただき、相談いただいた方が かなり難しく考えて悩んでおられたようなので、今回のテーマとさせていただきました。 ちなみにその方に簡単に説明してあげたところ 「そ・・そんな事だったのですか。すんごい複雑に考えてました。」 と驚いておられました。 (2) 出願書類の控えは出願毎に「包袋」と呼ばれる袋に入れて保管することが多いのですが、この「包袋」の見やすい場所にも その出願の整理番号を書いて、整理番号順に並べておくと管理しやすいです。 (あくまでも 整理の仕方の一例です。) (3)特許庁から送られてくる「拒絶理由通知書」にも整理番号が書かれていますので、整理番号順で書類を管理していても出願書類を探すのは楽です。 (4) 出願件数が多い場合は、「整理番号」と「出願番号」とを対応付けて記録しておくようにしましょう。 そうすれば、どちらの番号からでも保管している書類を探し出すのが簡単です。 (5) 社内で出願を管理する際に、出願番号のみで管理することもできるのですが、出願番号は桁数が多くて使いにくいこともあります。 そのため社内の連絡では「整理番号」を使って 「0001の明細書をコピーして**さんに送って」とか 「0002の包袋を取って」 のように出願を特定することが多いようです。 (6) 社内では「発明の名称」で出願を特定,管理することも可能だとは思いますが、似た名称の出願が増えると、混乱してしまいます。 例えば、私は電池メーカーに勤務していましたが、発明の名称が「電池」となっている出願が多く、「発明の名称」だけでは管理することができませんでした。 整理番号を使えば、発明の名称とは関係なく管理することができます。 |
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