わかっちゃう! 知的財産用語 特許,商標,著作権 等に関する用語辞典 |
先願(せんがん) |
同じ内容に関する出願が複数あった際に、出願された日が早い方の出願のことを「先願」といいます。 (1) 同じ発明、同じ商標、同じ意匠などについて複数の出願があった場合、最初に提出された出願に権利を付与します。 これを「先願主義」といいます。つまり「出願早い者勝ち」の考え方です。 参照:「先願主義」 http://www.jpat.net/y46.htm ここで先にされた出願のことを「先願」と呼びます。 (特許や登録を受けるためには「先願」であること以外の特許要件,登録要件も満たす必要があります。) (2) 近年では、出願の多くがオンライン出願です。インターネット経由で出願できるので出願の時刻まで記録されています。 したがって、同じ日に2つの出願があった場合、特許庁ではどちらが先に提出されたかを判別することができます。 しかしながら、「先願」の判断は「時刻」ではなく「日」で行われます。 そのため、たとえば「出願A」が午前9時にされ、「出願B」が同じ日の午後6時にされた場合でも、「出願A」と「出願B」は同日出願となります。 つまり「出願A」は実際には9時間先に出願されているものの、「出願B」の「先願」とはなりません。 参照:「同日出願」 http://www.jpat.net/y29.htm ☆ ☆ [関連事項と経験談] (1) 後から出された出願は、先願に対して「後願」といいます。 「後願」について、「ごがん」と呼ぶ人が多いようですが、「こうがん」と呼ぶ人もおられます。 (2) 「先願」であった出願が取り下げられることにより、「後願」であった出願が繰り上がって「先願」となることもあります。 (3) 郵送による出願の場合、「消印」日付の日が出願日と判断されます。 しかしながら消印が不明瞭な場合は、郵便物が特許庁に届いた日が出願日であると判断されてしまうことがあります。 出願日は「先願」判断の基準となりますので、郵送による出願の場合は、郵便局で消印を明瞭に押してもらうようにしましょう。 (4) 自分が出願したい発明や商標などについて、既に他人によって出願されていないかどうかを調査することを「先願調査」といいます。 他人が既に同じ内容で出願していれば、その出願が「先願」となり、今から自分が出願しても「後願」となり特許や登録を受けることができません。そこで無駄な出願を省く意味からも先願調査が大切となります。 実際には同じ発明や商標だけでなく、似た発明や商標まで範囲に含めて調査することが多いので、「先行調査」と呼ばれることもあります。 |
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