「わかっちゃう! 知的財産用語 (特許,商標などの用語解説)」

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特許,商標,著作権 等に関する用語辞典 
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分割納付(ぶんかつのうふ)


 分割納付とは、

 商標の登録料(10年分)を2回に分けて5年分ずつ納付することです。

 略して「分納(ぶんのう)」と呼ばれることもあります。


 商標登録出願をすると、登録できるかどうか特許庁で審査されます。そして審査の結果登録可能と判断されると「登録査定謄本」が送られてきます。


 でも 「登録査定謄本」を受け取った段階では まだ商標権は発生していません。この「登録査定謄本」の送達があった日から30日以内に特許庁に所定の登録料を納付した後に商標権の設定登録がされます。

(ちなみに納付期間内に登録料を納付しないと出願が無効となることがあるので注意が必要です。)



 登録料は原則として10年分納付しますが、登録料の額は指定した商品や役務(サービス)の区分の数に応じて異なります。


 登録料の具体的な額は現時点(2008年6月1日以降)では1区分につき37,600円となっています。

 つまり、

 1区分なら            37,600円
 2区分なら 37,600×2=75,200円
 3区分なら 37,600×3=112,800円

 となります。

 昔は10年分一括納付しか認められていませんでしたが、平成8年の改正で「分割納付」が認められ、「前半5年分」と「後半5年分」の2回に分けて納付できるようになりました。


 分割納付の場合2回に分けて納付しますが、1回に納付する料金は半額にはなりません。

 分割納付の場合、1区分につき5年分 21,900円となります。



 分割納付により21,900円を2回納付すると合計43,800円となり、10年分一括納付の37,600円より6,200円も割高になってしまいますね。


 ですから、5年以上使用すると思われる商標については10年分一括して納付することをお勧めします。


 反対に事業展開や商品のライフサイクルなどの関係で、5年以上 その商標を使用する可能性が低い場合などには分割納付することを 検討されると良いと思います。

 尚、2008年5月31日以前に 分割納付をした場合については、料金が異なります。

 参照)分割納付の登録料

                ☆                  ☆


[関連事項と経験談]


(1) 登録査定にはなったものの「とりあえず手元に十分なお金がない」という理由で分割納付を選択される方もおられます。


(2) 年輩のお客様から
「この歳ですから5年後に まだ生きているかどうかわからないので5年分で結構です」
と言われて一瞬なんと返答して良いか困ったことがありました。

 (そんな寂しいことを言わないで、長生きしてくださいね!。)


(3) 商標権は更新登録の申請をすることに存続期間を更新することができます。この場合にも登録料を納付する必要がありますが、この更新のための登録料も「5年分」ずつ分割納付することができます。


(4) 特許や意匠の場合は登録料(特許料)は もともと一括納付ではなく、「年金」として納付することができますので、「分割納付」という概念はありません。




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