「わかっちゃう! 知的財産用語 (特許,商標などの用語解説)」

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特許,商標,著作権 等に関する用語辞典 
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特許査定(とっきょ さてい)

 
 [ 特許査定(とっきょ さてい)]


  特許出願が審査された結果、審査をした審査官が「特許できる」と判断した際に出す審査結果(査定)のことです。



(1) ご存知のように 特許出願しても、それだけで特許になるわけではありません。


 特許庁の審査官が、特許出願された発明が特許できるものであるかどうかを審査します。

(審査では所定の「特許要件」と呼ばれる「特許できる条件」をクリアしているかどうかを調べます。)


 そして、審査官が審査して「特許できる」と判断した場合には、「特許査定」がなされます。





(2) 「特許査定」がされた場合、出願人(代理人がいる場合は代理人)に「特許査定謄本」が送達(通常は書留で郵送)されてきます。


 この「特許査定謄本」には、「出願番号」、「審査を担当した審査官の名前」、「特許査定された旨」、「特許料の納付についての案内」などが書かれています。


 出願人は「特許査定謄本」を実際に受け取った日(送達があった日)から30日以内に特許庁に所定額の特許料を納付する必要があります。




(3) 期間内に特許料を納付すると、特許庁は特許原簿に登録し、めでたく特許権が発生します。


 特許権が発生すると、2週間程度で「特許証」が特許権者となった出願人(又は代理人)に送られてきます。



               ☆                     ☆



[関連事項と経験談]

(1) 意匠や商標の出願も同じように登録できるかどうか特許庁で審査されますが、登録できる場合の査定は「特許査定」ではなく、「登録査定」と呼ばれます。



(2) 特許査定謄本送達後に特許料を納付する期間は、特許庁長官に請求すれば30日以内に限ってですが、延長されることがあります。



(3) この仕事をしていて、やはり「特許査定」や「登録査定」が送られてくると嬉しいですね。 達成感と安堵感が混ざったような感じです。


 私の場合、中小企業や個人の方からのご依頼が多いこともあって、お客さんである出願人に「特許査定が出たので特許になりますよ」と連絡すると、皆さんとても喜ばれ、私も更に嬉しくなってしまいます。
 (なかには喜んで強く握手をしてこられる方もおられます。)


 そういうときは本当に

 「この仕事をやっていて良かったなー」 と思います。



(4) 私の事務所では要求していませんが、特許事務所によっては出願が「特許査定」に成った時点で「謝金」と呼ばれる「成功報酬」を出願人に求めるケースが有ります。

 (というか、「謝金」を求める事務所の方が大多数だと思います。)


 「謝金」の額は事務所により異なると思いますが、10万円以上の謝金を請求される事務所も有るそうですので、特許事務所に出願を依頼される際は(正式に依頼する前に)、出願の時に必要な費用だけでなく、「謝金」の要否についても確認をされることをおすすめします。



(5) 特許出願の場合、「出願審査請求」という手続きをしないと審査してもらえません。したがって、出願審査請求の手続きをしない限り、特許査定されることは有りません。

 

(6) 審査において「特許できない」と判断された場合は、その理由(拒絶理由)が書かれた「拒絶理由通知書」が送られてきます。


 出願人はそれに対して意見書を出して反論したり、手続補正書を出して出願内容を補正することができます。




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